長年、夫が不倫をしていたことが発覚…。「大きなショックを受けて苦しんだけれど、それでも夫婦関係を再構築していきたいんです」とおっしゃられる方がいます。
再構築をするために、不倫をした夫を責めすぎることはせず、自分と必死に向き合った。そして、「夫婦関係を再構築しよう!」と(頭では)決心した。だれど…、
ということが、よくあるんですよね。
長い間、隠れて不倫を続けていた夫に対して、感情(心)が動かないのは、ある意味当然といえば、当然ですよね。それでも、感情(心)面で夫と再構築をしていきたい…。
そんな方に向けて、感情が追いついてこない心理的な背景と、不倫した夫と再構築していく方法を、心理カウンセラー・岩田昌樹がお届けしたいと思います。キーワードは、
です。
1年半前、主人の不倫が発覚しました。
長女が産まれてから16年間、出会い系で相手を探し、人を変えながらずっと続けていたことがわかりました。
とてもショックでしたが、必死で自分と向き合って、今は自分軸を立て直し、家族で変わらず生活しています。
主人は幼少期に感じていた母への負の感情を、当時はおばあちゃんに避難することで感じなかったものが、私と結婚、生活することで蘇り、当時の母への感情を私に対する感情だと感じ、おばあちゃんの代わりに女の人を求めて逃げたのでは無いかと思っています。
私を傷つけようとして不倫をしたわけでは無かったのはわかったのですが、主人への愛情が自分の中に戻ってきたように感じません。
また主人に男性を感じる事が出来ません。
母への癒着も切り、自分が楽しむ事への罪悪感もなくなってきました。
まだ母への癒着がのこっているのでしょうか?それとも、まだまだ自分との向き合いが足りないのか。
教えて頂ければ嬉しいです。よろしくお願いいたします。
【ご相談者様名:さな様】
『さな』さん、ご相談いただきありがとうございます。心理カウンセラーの岩田昌樹と申します。
お子様が生まれてから、16年間なんですね…。
その間、『さな』さんは子育てが大変だったと思うのですが、その間「ずっと裏切られていた…」と思うと、とてもショックですよね。言葉では言い表せないほどの
に襲われたのではないでしょうか。
ご主人にどんな理由があったとしても、不倫という名の裏切り行為をされたわけです。文面から察すると、それでもご主人を猛烈に責めることはせずに、必死でご自身と向き合われたのですね。
1年半経って、すこし落ち着かれたのかもしれませんが、それでもよく、ご自身のお気持ちを整理されましたよね。頭が下がる思いです。
不倫をした夫と再構築をしていきたいけれど、感情が伴ってこないので、どうすればいいのかわからないんですね。
ということは、
したけれど、心が追いついてこないということですよね。
『さな』さんご夫婦の状況を考えると、仕方がないのでは?とも思いますが、すこしでも心(感情)を前に向けていかせていく方法をお伝えできればと思います。
まずは、現状把握から。
ご相談文を拝見して察するに、夫婦の不倫問題は、どちらかに問題があるという「被害者」or「加害者」の関係性ではなく、
その悩みの根っこの部分(問題)を解消していく必要があるのは、『さな』さんも理解されているのだと思います。
ただ、文面からの推測ですが、ご主人への怒りを必要以上に封印されていらっしゃるように感じるのですが、いかがでしょうか。
ぐらいのイメージで、80%ぐらい、自分を責める(自分に責任がある)ことに向けられているように感じます。
自分「にも」問題があるではなく、自分「に」問題があると思いすぎているように感じるんです。つまり、それは
ということなのかもしれないですね。
そうですよね。お母様との癒着の裏には、たいてい「罪悪感」があるものです。その罪悪感が薄れてきたということですが、もしかすると、まだ残っているのかもしれませんね。
癒着について、整理してみましょう。(あくまで、よくあるケースの一例です)
もっとシンプルにしてみましょう。
今回のご相談文はどうでしょうか。
その流れが、なんだか似ているような気がしませんか。
そう考えること自体は、決して悪いことではないと思います。どちらかというと、素晴らしい考え方だと思います。
ただ、その素晴らしい考え方の裏に、「良い自分にならなければ」という強すぎる思いが、見え隠れしているのかもしれません。
そう。強すぎるんですよね。
にしてしまっているように感じます。
夫の心理的な事情もわかるけれど、頭で理解しようとしすぎているのかもしれません。
を抑えすぎているのかもしれません。
であることに変わりはありませんよね。ムリに辛い感情を抑えすぎてしまうと、ご主人への愛情も、抑えられてしまう。
それは仕方がないことだと思いませんか?しょうがないんですよ。
ご主人への「愛情や男性」を感じたければ、ご主人への「怒り」も感じなければ、バランスが取れないのかもしれませんね。
さて、『さな』さんは、
などの才能が、ズバ抜けてスゴイんですよね。
夫に不倫をされて、そう考えられる人は少ないと思いますよ。
『さな』さんが、その自分の才能を受け取れているかはわかりませんが、他の人にはマネすることがなかなかできない
です。
その才能を、何かに生かせているでしょうか?お母様やご主人に対してだけではありません。他のことに対してもです。
と書かれているので、もしかしたら生かそうと努力されているのかもしれませんけどね。
抑えている感情を解放する方法は、「怒り」などのネガティブな感情を出すというだけでは、ありません。
「自分の才能を生かす」ことが、私への
を生み出しますよね。
自分が楽しいことをすることは、とても素晴らしいことだと思います。ぜひこれからも、自分を優先することは続けていきましょう。
そして、その際に「自分の才能を生かす」という視点も、頭の片隅に意識として残しながら、行動してみてほしいんです。
「楽しい」が
になるはずなんですよね。頭で考えている「楽しい」が、
に変わっていくと言ってもいいのかもしれません。
「罪悪感」は、自分の楽しいを優先できるようになると「癒されやすくなる」とは思います。ただ、
という感覚がないと、罪悪感は時々ヒョコッと顔を出してきてしまうものです。
長年かけて育ててきた罪悪感の土台は、思った以上に強固なもの。その感情の土台を、「わたしの才能」に置き換えていく必要があるんですよね。
そんなイメージでしょうか。
そういう意味では、もしかしたら、今感じている「楽しい」はまだまだ表面的なのかもしれませんね。そこに「才能」を注ぎ込めているかを意識しながら、「楽しい」ことをしてみましょう。
つまり、「自分と向き合う」ことはとても素晴らしいことだけれど、知らず知らずのうちに無意識に
ということがあるんです。ですので、より一層
ことが大事になってくるんです。
「楽しい」が、「めちゃくちゃ楽しい」に変わった瞬間、感情が動かされる。
すると、気づかぬうちに、ご主人への愛があふれてくるようになるのではないでしょうか。
私たちには、守秘義務がございます。
みなさまにご相談いただいた内容を、
掲載・公開することは一切致しません。
こちらで掲載させていただいている事例は、
参考例でございます。
安心してご利用くださいませ。