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職場で依存されて、しんどいときの解決法は?

職場で依存されて、しんどいときの対処法は?

岩田 昌樹

2021/04/26
2023/04/05

あなたの職場に「依存していない?」と思ってしまうほど、頼ってくる人がいませんか?

例えば、私が教育係で、相手は仕事を教えている職場の新人さん。まだ慣れてなくて不安なのはわかるけれど、ひとつひとつ細かく確認をしてくる人がいますよね。

  • メール送信前に、毎回必ず確認を求められたり…
  • 常識で考えればわかることを、いちいちすべて確認されたり…
  • 提出書類の一字一句を、見てほしいと言われたり…
  • 掃除や雑用ひとつにしても、質問攻めをしてきたり…

程度や時期にもよりますが、依存されているようで、次第にしんどくなってきますよね。逐一、質問や確認の嵐を浴びせられると、集中力が切れてしまって、私の仕事もなかなか捗らなくなるものです…。

「頼ってくれている」程度なら、まだいい。でも、度を越して依存されているような状態が続くと、それはまさに

「おんぶお化け」状態

毎日、重い荷物を背負わされている気がして、重くて、しんどくて、イライラが積み重なってきますよね。

  • このまま優しく教え続けると、際限なく甘えてきそう…
  • 距離をおいて冷たくすると、みんなに悪口を言いそう…
  • すべての責任を、私に押しつけてきそう…
  • 自分で考えずに、なんでも聞いて解決しそう…
  • 何度も同じことを聞かれて、覚える気がなさそう…

これも、あれも、となると、もう自分でやった方が早いし、 答えるのがしんどくなってくるものです。

私だったら…爆発して、

もう少し自分で考えて!

とキツイ口調で言ってしまうでしょう。

優しく丁寧に言えないんですよね…。いい人でいたいから、たくさん溜めてしまうんです。そして爆発してしまうんです。

今回は、そんな状況に悩んでいる方に向けて、職場で依存されてしんどいと思ったときに解決する方法を、心理カウンセラー・岩田昌樹がお届けしたいと思います。

心理カウンセラー・岩田昌樹

\動画でもご覧いただけます!/

▼【目次】職場で依存されて、しんどいときの解決法は?

  1. 依存されていると感じる原因は?
  2. 頼ったり、依存したりすることは苦手ですか?
  3. 頼ったり、依存することを抑えた経験はありますか?
  4. 自立は、依存先を増やすこと
  5. 少しずつ、多くの人に依存してみるとは?

依存されていると感じる原因は?

依存されていると感じる原因は?

もしかしてあなたは、依存してくる「おんぶお化け」状態の人に対して、何も言わないだけじゃなく、爆発もさせない、「我慢」ができる人なのではないでしょうか。

言わない人って、本当に優しいと思います。相手が気分を害さないように、我慢しているんですよね。

ストレス性の過敏性腸炎になって、お腹が痛くてイライラが止まらなくなっても、我慢できる人も中にはいるかもしれません。

すごいですよね。私だったら、怒りに負けてしまいます。そして、制御できずに、人にぶつけてしまうんです。それって、自分がラクになりたいだけなんですけどね。

でも我慢は、

自己犠牲

ですよね。頼られたり、依存されて「しんどい…」と感じてしまうのは、もしかしたら、自己犠牲をしすぎているからかもしれませんよ。

頼ったり、依存したりすることは苦手ですか?

依存したり、頼ることは苦手ですか?

依存されたり頼られたりすると、イライラしてしまうあなた。そんなあなたは、もしかしたら

人に頼りたくない

と思っているのではないでしょうか?

自分がイライラしてしまうことを、人に簡単にできてしまうほど、心が強い人はいないですよね。

「頼っちゃいけない!」と思っていませんでしたか?

もしそうだとすると、なぜあなたは、人に頼りたくないのでしょうか?「頼る」ことを自分で禁止していると、

「人に少しでも頼られる」とイライラ

してしまうものです。

自分はちゃんとみんなのことを思って、我慢している。それなのに、気軽に簡単に頼ってくる人を見ると、

「なんで我慢しないんだ!」

とイラついてしまうのは、当然だと思いますよ。

ということは、逆に考えると「頼る自分」をOKにすれば、

  • 「頼られる」ことにも、抵抗が少なくなる
  • もし「依存」されても、誰かに頼ることで、ストレスを分散ができる

ということになりますよね。もっとわかりやすくすると、

  • 自分が頼ることを「禁止」すると ➡ 頼られることに、イライラする
  • 自分が頼ることを「OK」すると ➡ 頼られても、イライラしない

という図式になるのではないでしょうか?

頼ったり、依存することを抑えた経験はありますか?

ったり、依存することを抑えた経験はありますか?

なぜ、頼りたい気持ちを禁止したり、抑えてしまうようになったのでしょうか?考えられる原因を、いくつか例をあげてみましょう。

  • 親に頼りたかったけれど、親どうしの喧嘩が多くて頼るどころではなかった。
  • お姉ちゃんだから、ちゃんとしなさいと言われ続けていた。
  • 辛そうにしているお母さんを見てきて、しっかりしなきゃと思ってきた。
  • 母子家庭で、家事全般をしなければいけなかった。
  • 優等生を求められてきた。
  • 幼い頃、友だちにイジメられた。疎外感を持っていた。

などなど…。それに似た経験はありませんでしたか?

頼る=「極度に依存する」ことだと感じていませんか?

もしくは、「頼りたい!」と言ってみたとき、どんな感情が沸いてくるでしょうか?

「ラクをしている」「申し訳ない」
「重い」「大変」「しんどい」
「疲れる」「負け」「弱い」

などだったりしませんか?もうしそうだとすると、「頼りたい」という想いを無意識に抑え込んでいるのかもしれませんよ。そして、無意識に抑え込まなければいけなかったほど、「頼る」という言葉の裏に、「極端に依存される」というイメージがこびりついているのかもしれませんね。

自立は、依存先を増やすこと

一方で、「自立」という言葉にどんな印象を持たれているでしょうか?もしかすると、自立とは、

「誰の手も借りずに、ひとりで立つことだ」

という意識を強く持っていませんか?少し見方を変えたお話をしてみましょう。

小児科医の熊谷晋一郎さんの「自立は、依存先を増やすこと」というコラムの中に、こんな内容があります。私なりの要約で紹介させていただきますね。熊谷さんは、小さい頃から「車いす生活」の方です。

「健常者」と「障がい者」の自立の違いは、依存先が多いかどうかの違いだというお話です。

一般的には、「健常者」は人に頼らなくてもなんとか生きていけるけれども、「障がい者」は、誰かに頼らないと生きていけないというイメージですよね。

でもそれは違うと、熊谷さんはおっしゃっています。

「健常者の方」は依存先が多いから、何にも依存せず「自立」しているように錯覚しているだけだと。

だから熊谷さんは、「障がいを持たれている方」が、依存先を増やせる活動をしているとのことでした。

出典元:「自立は、依存先を増やすこと 希望は、絶望を分かち合うこと」

「頼り方&依存方法」を変えてみませんか?

  • あなたの「頼る」イメージは、特定の人に頼るイメージなのかもしれません。
  • あるいは、特定の人が私だけに「頼ってきた」イメージなのかもしれません。

大きな石を川に落とすと、ドボン!と大きなしぶきと波が立ってしまいますよね。一方で、その大きな石を砂状に粉砕して、川にまいてみたらどうでしょうか。波音さえ立たないのではないでしょうか。

そんなイメージで、少しずつにわけて、多くの人に頼ってみる練習をしてみてはいかがでしょうか。「頼る」「依存」のイメージが少し変わるかもしれませんよ。

「少しだけ」だったら、「頼る」のイメージも

「ラクしていな」「当たり前」
「軽い」「簡単」「しんどくない」
「疲れない」「お互い様」
「強いも弱いもない」

に変わるのではないでしょうか。

少しずつ、多くの人に依存してみるとは?

では具体的に、「少しずつ」「多くの人」に頼る&依存するとはどういうことなのでしょうか?

  • ペットボトルのフタが固くて開かなかったら、誰かに開けてもらう。
  • 道がわからなくなったら、すぐに誰かに聞いてみる。
  • 昼ごはんを買いに、コンビニに行く人がいたら、私の分もお願いしてみる。
  • 同僚5人や友だち5人に、何度も確認されたときにどう対応すればいいか、ちょっとだけ相談してみる。
  • 上司にも、ちょっとだけ相談してみる。
  • あるいは、ちょっとだけ愚痴ってみる。
  • 新人さんに「来月からは、メールだけは自分で責任を持って送ってみませんか?」と提案してみる。
    (新人さんに「頼る(任せる)」)
  • 自分の仕事で、疑問や不安な点ができたら、逆に、新人さんに相談してみる。
  • 自分の仕事で、疑問や不安な点ができたら、すぐに上司に相談してみる。

「ちょっとだけ」
「たくさんの人に」
「すぐに」

をキーワードにして、頼ってみませんか?

いつのまにか、「新人さんに頼られる」の言葉の印象が、「しんどい」ではなく、「うれしい」に変わってるかもしれませんよ。

心理カウンセラー・岩田昌樹

そんな悩みをお持ちの方は、お話を聞かせていただけませんか?
” 明日への希望 ”につながるご提案をさせていただきます。

岩田昌樹

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